松戸生まれ 松戸育ち 松戸市議会議員

令和5年9月定例会

質問事項1 松戸駅周辺のまちづくりについて
 質問要旨(1) 新拠点ゾーン国有地取得について
 質問要旨(2)相模台台地について

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質問事項1 松戸駅周辺のまちづくりについて
質問要旨(1) 新拠点ゾーン国有地取得について
先の5月臨時会では、国から提示された相模台の国有地を 市役所用地として取得する議案が否決されました。
様々なご意見がありましたが、議案説明にも挙げられました 市役所きのう再編せいび基本構想について
今一度、6点 執行部のご見解を伺いたいと思います。

まず1点目に、約5,230平方メートルの敷地面積に庁舎を建てることに様々な意見が挙げられておりました。
敷地に対する建物のイメージなど、執行部の方のお考えを教えてください。

2点目、国有地南側の新拠点ゾーンにはイエローゾーンやレッドゾーンと呼ばれるところ(いわゆる土砂災害警戒区域、土砂災害特別警戒区域)があります。
災害対応拠点として、庁舎は中心的な役割を担う施設となりますが、イエローゾーンやレッドゾーンの影響等は無いのでしょうか。

私たち市民の災害対応拠点となり、命を守り、指揮・実行、応急復旧活動、災害情報の収集と発信などを行える建物になることを、お約束いただけますか。

3点目、取得を予定している新拠点ゾーン南側国有地は、接する道路が一箇所となるため、来庁する方の車が集中し、松戸駅東口周辺道路の混雑が考えられます。
こちらについて、どのように対応されるのか教えてください。

4点目、現在の通称S字道路から国道6号までの道路は、相模台小学校の通学路となっています。
新拠点ゾーン開発の動きにより、この通学路はどのような変化が起こりますか。

5点目、市役所機能再編整備基本構想では市役所用地としての国有地取得にあたり、新しい建物の総事業費の見込みを 256億円としています。
これからの建設にかかる労務単価や建設資材の高騰等建設コストの見込みで、予算が増える可能性はありませんか。

6点目として、現本庁舎が移転する場合の現在建つ敷地の跡地活用について、今後の市の計画をお聞かせください。

質問要旨(2)相模台台地について
取得を予定している新拠点ゾーン南側国有地は、洪積層ということですが、建物を建てるに堅牢な地盤なのか、過去に行った調査などを含めて、どのような土地であるのか教えてください。

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質問事項1 松戸駅周辺のまちづくりについての質問要旨(1)、(2)について、順次答弁申し上げます。 

市庁舎建て替えの部分につきましては、先の鴈野議員のご質問にお答えいたしましたとおり、様々な課題に対し検討しております。
そのうえで、まずは、質問要旨(1)新拠点ゾーン国有地取得について、具体的に6点ご質問をいただいておりますので、順次お答えいたします。
まず1点目、敷地面積に関するご質問についてでございますが、議員ご案内のとおり、当該敷地に対する、平場の敷地面積は約5,230㎡でございます。
当該敷地は、用途地域は商業地域であり、高度利用が可能となっておりますことから、「市役所機能再編整備基本構想」における、計画上の基準面積、約3万7,000㎡の建物の建築が可能です。
なお、建物の形状等の工夫によって、当該平場の敷地内に、大幅に空地を拡げた敷地利用も可能でございます。

次に、2点目、新拠点ゾーン南側国有地に関連した傾斜地についてでございます。
市役所敷地に特化して、ご説明させていただきます。
先の令和5年6月定例会における、関根ジロー議員の一般質問に対する答弁のとおり、新拠点ゾーン南側国有地においては、通称S字道路入り口付近のエリアが、土砂災害特別警戒区域、通称レッドゾーン、及び土砂災害警戒区域、通称イエローゾーンに指定されております。

当該レッド、イエロー両ゾーンにつきましては、当該国有地取得後、相模台地区土地区画整理事業による造成工事により、イエローゾーンの指定基準外となる30度未満の法面を整備する予定であり、こうした対策を講じることによりまして、千葉県との協議の上、レッド、イエロー両ゾーンの指定解除ができるものでございます。

なお、仮に区域のごく一部において、イエローゾーンが残ったといたしましても、今後の建築計画や建物の安全性に、支障は一切ございません。
また、「災害対応拠点となる安全な建物となることを約束できるか」についてでございますが、当然のことながら、災害対応拠点として、市民の皆様の安全を守ることのできる建物といたしてまいります。

続きまして3点目、来庁される方の自動車の集中による、松戸駅東口道路の渋滞に関するご質問についてでございます。
このことにつきましては、S字カーブ下の交通渋滞対策として、現在、「交差点改良ができないか」、さらには「市役所自体の駐車場の分散化による渋滞解消が図れないか」といった観点から、実施可能な案の検討を行っているところであります。

次に、4点目、通学路の安全に関するご質問につきましては、新拠点ゾーンの整備により、自動車の交通量は増えることが想定されますが、現状では、S字道路の歩道や路肩の拡幅、道路勾配の緩和により、通学路の安全性については、大幅な改善が見込まれます。
さらに、当該道路については、ゾーン30と同様の 30キロの速度規制がかかっておりますほか、今後の児童等の安全対策としまして、現法務局と聖徳大学のT字路に歩車分離式の信号機を新たに設置する予定となっております。
このようなことから、児童等、歩行者の安全については十分確保いたすものでございます。

次に、5点目、総事業費の見込み等に関するご質問につきましては、今般公表いたしました市役所機能再編整備基本構想における事業費については、作成時点の直近単価をもとに、算定を行ったものでございます。
なお、将来的な建設にかかるコストの見込みにつきましては、現段階で予測が難しい状況でございます。
このような状況でございますが、その時点での直近単価をもとに、建設費を算定していくということにつきましては、新庁舎整備に限ったことではなく、他の建設工事においても同様であると考えております。

続きまして、6点目、庁舎移転となる場合の、現庁舎敷地の跡地活用についてでございますが、このことにつきまして、現時点で、売却を決定しているものではございません。
当然に、十分な議論が必要でございますので、別途、検討が必要となるものでございます。

次に、質問要旨(2)相模台の台地に関するご質問についてでございます。
当該地におきましては、令和元年度、令和4年度に南側国有地周辺、計6地点について地質調査(ボーリング調査)を実施しており、調査結果では、当該国有地の地盤は洪積層(こうせきそう)であることが分かっております。
この洪積層につきましては、構造物を建築する際の基礎を支える地盤として大変良好なものでありますことから、十分に庁舎の建築が可能な環境にあるものでございます。

以上、縷々答弁を申し上げましたが、総じての話といたしまして、この後、具体の建物の設計等が確定し、着工までの過程におきましては、今回、議員より様々ご質問をいただきました課題等について、まさに幾度にもわたる確認作業を行い、条件をクリアしたうえで、実際の着工に至ることとなります。

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お答えいただいた6点、また、相模台台地の詳細について 理解いたしました。
ここからは、私のことを少しお話させてください。

市議会議員となって、初めてこちらの議案に触れたとき
50年に一度、あるかないかの 大きな決断をしなければならないこと

市民の方に どう話すのか 責任の重大さを ひしひしと感じ、
耐震性能の低い庁舎 待ったなしの状況にも関わらず、

当初の私は、恥ずかしながら、余りにも自分の持っている知識が少ないために 状況が把握できず 
賛否の判断を下すことを 躊躇するような、臆病になっているところがありました。

また、緑地が減ることに対する残念な気持ちを 躊躇の理由にしたり、
現庁舎敷地での建替えに 考えをめぐらせたり して ことの大きさに 正面から向き合えずにいるところがありました。

一方で、このままでいいのか、 このような感情的な理由でしか、判断できないでいる自分自身にも、違和感を感じておりました。

私が、新拠点ゾーンに新庁舎が建つことを考え始めたのは、
延べ数時間に及ぶ 執拗なまでの執行部の方への聞き取りからでした。

これまでの国との詳しい経緯、市議会との経緯、予備知識を何も持たない状態からの聞き取りが始まりました。
稚拙だと思われても 仕方ないような 初歩的な質問から、
今の子どもや、これから生まれてくる子供たちが松戸市で暮らしたとき
100年後の松戸市をどのような形で繋げていきたいのか

新拠点ゾーンに新庁舎を建てた場合のまちづくりの見通しまで、
私自身が納得し、信頼に足るものだと 判断できるまで、根気よく説明していただきました。

その後も、根本、岩瀬、相模台周辺の方の話をきいたり、
先月開催された明第一地区の地区意見交換会に参加したりしました。
市民の方の生の声を聞けたことは、私の中で非常に有意義で意味深いものとなりました。

今回のご答弁を含め、総合的な状況を俯瞰すると、やはり新拠点ゾーンに新庁舎がたてられ、
現庁舎が建つ土地を私たち市民にとって50年100年後も役に立つ使われ方をすることに、
異議を唱える理由が見つかりません。

傍聴されている松戸市民のみなさんは、ぜひ直接 市役所にご連絡いただき、
ご自身で直接 現況を見聞きし、ご自身で、新庁舎についてご判断をしていただきたいと思います。