松戸生まれ 松戸育ち 松戸市議会議員

令和6年6月定例会

質問事項3、予防接種記録について
(1)保存・管理について
(2)無期限保存を基本とした 管理規則の制定について

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質問事項3、予防接種記録について

予防接種記録は、接種履歴の確認をしたり、接種済証明書を発行するときに必要な記録として、予防接種法施行令第6条の2に基づき過去5年間の保管が義務付けられています。

厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会は、2024年3月13日、予防接種事務のデジタル化に伴い、予防接種の記録の保管期間を現状の五年間から延長することを了承しました。
松戸市は、紙媒体は30年前ぐらいから保存されており、電算化されたデータは平成17年ごろから保存されているとのことでした。

そこで、質問です。

ア、松戸市の接種記録の保存の仕方について
ワクチンの種類、接種日、接種場所、ロット番号等の情報や、紙の予診票をどのように保存されているのか、その詳細を教えてください。

イ、予診票を破棄する決まりはありますか。
公文書である予診票には、法令で定められている破棄しなければならない期限や決まりはあるのでしょうか。

また、ウ、紙と電子媒体で10年以上前の予防接種記録を長期間保存している理由を教えてください。

さらに、エ、予防接種記録を、この先期限を決めずに無期限で保存した場合、なにか懸念されることはありますか。
ご答弁よろしくお願いします。

次に(2)無期限保存を基本とした管理規則の制定について
1984年生まれのわたくしが当時成人までに行った予防接種は14回でした。

みなさんは、今日生まれた0歳の赤ちゃんが、成人までに行う
小児予防接種の回数が何回に増えているか、ご存じですか。

今の子どもたちは、40年前の2倍以上にあたる最大31回の予防接種をします。

日々、新しい予防接種が開発され、種類も、回数も、ものによっては頻度も増加する中、接種の履歴を確認できる予防接種記録は、今まで以上に重要性を増しています。

これを機に、予防接種記録を無期限保存を基本とした管理規則を作ることはできないか、お聞かせください。

以上、ご答弁、よろしくお願いいたします。

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質問事項3、予防接種記録について、につきまして、ご答弁申し上げます。
 まず、(1)保存・管理について、の「ア.松戸市の接種記録の保存の仕方」、でございますが、ワクチンの種類、接種日、接種場所、ロット番号等の情報につきましては、被接種者毎に電算システムに入力しデータを保存しております。また、紙の予診票につきましては、ワクチン別に整理して保管しており、さらに新型コロナワクチンの場合は、接種対象者が全市民となり、接種回数も複数回になると考え、予診票が膨大になると想定いたしました。そのため、接種費用の請求や他自治体からの照会などの際に発生する、予診票を確認する事務の負担を軽減するため、予診票をスキャニングし、電子データ化したものも保存しております。

 次に、「イ.予診票を破棄する決まり」、でございますが、通常、公文書は法令で定められている保存期間が過ぎた場合、破棄することとしていますが、保存期間が過ぎても保存しておくべき理由がある場合、破棄せずに保存しておくことができるため、予診票につきましても、事情によって保存を継続することができます。

次に、「ウ.紙と電子媒体で長期間予防接種記録を保存している理由」、でございますが、BCGワクチンや風しんワクチンのように、10年以上効果が継続するといったワクチンもございまして、また、過去の接種歴が数十年後の予防接種施策に影響を与えることもある、という有識者の意見もあり、このような状況を踏まえて、接種記録の保存を継続しております。

 次に、「エ.予防接種記録を無期限で保存した場合に懸念されること」、でございますが、紙の保存のための場所の確保や電子データの保存にかかるストレージ費用の抑制、などが課題として考えられますが、保存が必要なものとそうでないものの区分けや転出・転入に伴う記録の取扱い等、運用ルールを定める必要があり、また、記録の管理にかかる事務負担の軽減についても、長期間保存するうえで十分に検討が必要であると考えます。

 次に、(2)無期限保存を基本とした管理規則の制定について、でございますが、議員ご案内のとおり、厚生労働省は審議会において、接種記録の保存期間について、期間を延長する方針を固めたところでございますが、具体的な期間については、かかる費用や配慮すべき点を十分に考えたうえで決定すべきとのことで、今後も議論がなされていくようでございます。本市におきましても、ワクチンの接種記録を長期的に保存することは、被接種者にとって望ましいと考えておりますので、適正な保存年数の考え方や、ワクチンの種類毎に保存年数を定めるべきか、などの課題を整理したうえで、国の動向に注視しながら、ワクチンの有効性や影響などの専門的な見地から課題を解決し、規則の制定を検討してまいります。
 以上、ご答弁といたします。

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3、予防接種記録についてご答弁ありがとうございました。

ア接種記録の保存の仕方
紙の予診票はワクチン別に保管され、接種した方ごとに、ワクチンの種類、接種日、接種場所、ロット番号等が電子データで保存されていること、さらに新型コロナワクチンは接種対象、接種回数が複数回になり、膨大な予診票を扱う負担を軽減するため、予診票をスキャニングした画像ファイルまで保存していることで、承知しました。

予診票の破棄する決まりにおいては、すでに破棄可能な記録もあるけれど、ウ、接種記録を保存している理由の
10年以上効果が続くワクチンがあり、過去の接種歴が将来の予防接種施策に影響するとの意見もあることを踏まえて
松戸市では保存を継続していること

エ、予防接種記録の無期限保存には、保管場所やストレージ費用、保存の必要性の区分け、記録の取り扱いルール、事務負担の軽減が課題となることも、お答えいただきました。

ご答弁、ありがとうございました。

私が(1)のアからエまでの質問を行ったのは、
(2)である、無期限保存を基本とした管理規則の制定を是非、検討していただきたかったためです。

ワクチンは、感染症の原因となるウイルスや細菌の病原性を低くしたり、不活化処理をしたりして、体に安全に投与できる形にしたものでありますが、この成分以外にも製造過程や製品に様々な薬剤が添加されております。

一例として、不活化ワクチンには、製造過程でウイルスを不活化する為にホルムアルデヒド水溶液が使用されたり、
製品には、品質を維持するための防腐剤、有効成分の劣化を防ぐ安定剤が入っていたりします。

一般的に、「どれも食品で使用されるものであり、一日摂取量と比べて遥かに少ない量なので安全」と言われることもありますが、予防接種は皮下に直接薬剤を注入する行為であり、通常では起こらないルートを通して体内に成分が入ります。

これは消化器から吸収される場合とは異なり、身体へ直接注入することによる影響が考慮されていません。

さらに、過去最大の健康被害が報告されているmRNAワクチンや、重篤な副反応によって接種が中止され、9年ぶりに積極的推奨を再開したHPVワクチンなどの状況を鑑みても、予防接種記録に対する適正な保存年数は、図ることのできないもので
今後、健康被害を検証するためには、重要なデータとして、無期限で保存していくのが現在の時代からみると、至極当然と考えます。

ご答弁で、「ワクチンの接種記録を長期的に保存することは、被接種者にとって望ましいと考えておりますので、国の動向に注視しながら、ワクチンの有効性や影響などの専門的な見地から課題を解決し、規則の制定を検討してまいります。」とお話しいただきました。

令和8年3月は初めてのmRNAワクチン接種から5年が経過する一つの区切りの時期でもあります。
出来ればそのタイミングまでに接種記録の無期限保存を規則として制定していただけるよう、心から要望いたします。