令和7年3月定例会
教育施策方針についての質問に入りますが
質問事項2同様、こちらもことばや言語に関わる質問です。
2025年3月1日、アメリカのトランプ大統領が英語を国の公用語とする大統領令を発表しました。
アメリカが連邦レベルで公用語を定めるのは1776年の建国以来 初めてのことであり、「国が指定する言語は、結束した社会の核となるものだ」とその意義が示されました。
先ほどの多文化共生でも述べたように、現代において、異なる文化や価値観を尊重し、共に生きることは、社会の発展にとって欠かすことはできません。
一方、多文化共生を成り立たせる観点からも、意思疎通を図る上で、言語というものは欠かすことができないコミュニケーションの手段となります。
私たちが暮らす松戸市は日本の一部であり、多くのひとの第一言語となる母国語は日本語であるという事実を踏まえ、増加が見込まれる外国籍の子どもたち、異国の文化を持つ子供たちへの教育について伺います。
質問事項2 教育施策方針について
質問の要旨(1)日本語の教育について
教育施策方針のなかで、外国人の子どもたち一人ひとりが、自らの個性に応じた教育を受けられるようにするための取り組みとして、市内の小学校13校に設置されている「にほんごルーム」が、来年度には新たに2校増設されると伺いました。
また、日本語を母語としない児童・生徒の学校生活における困難を軽減するため、今年度開設された日本語通級指導教室を含め、重層的な日本語指導システムを構築していくとのことです。
日本語の文字を読むことが困難な児童が、学習指導要領の国語科にある「国語を適切に表現し正確に理解する能力を育成し、伝え合う力を高める」という目標を達成するため、松戸市の教育で重要だと思われることがあれば教えてください。
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答弁:学校教育部長
質問の要旨(1)日本語の教育について
市立小中学校においては、日本語を母語としない児童生徒が年々増加傾向にあります。
来日して間もない児童生徒は、日常生活及び学校生活において日本語がわからないことによる困り感を抱えています。
日本語指導は児童生徒の困り感を軽減し、日常生活・学校生活を円滑に営むための生活言語の習得を目指しております。生活言語として、例えば「わたしは頭が痛いです。」「家に消しゴムがあります。」のように主語、述語を意識した表現等を学んでおります。
本市では、児童生徒の要望に応じ、学区の学校に編入前に「通級指導教室」で指導を行い、編入後は「にほんごルーム」、または「ボランティア派遣」による指導を行います。「ボランティア派遣」を終え、更に学習を希望する場合は「通級指導教室」に通うことも可能となっており、重層的な指導を行っております。
市教育委員会では、重層的な指導を通して習得した生活言語が国語科のみならず、その他の教科の学習内容の理解にも効果があると考え、今後も指導体制を整えていきます。
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生活言語の習得について詳しい文章の例をあげての説明ありがとうございました。
外国人の児童に対する日本語の教育について伺いましたが、
日本語指導は児童生徒の困り感を軽減し、日常生活・学校生活を円滑に営むための生活言語の習得をめざしていて
日本語としての言葉を理解してもらう前段階、生活するための必要最低限の言語習得ということがわかりました。
日本語を英語を比較しても、「家に消しゴムがあります。」と「消しゴムがあります家に」というように語順の違いや、言語構造の差異も踏まえ、日本語をより深く学び、円滑なコミュニケーションができるよう、今後さらに指導体制を整えながら、外国人の増加に対応し、早急に取り組みを進めていただきたいと考えます。